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遺産であり、遺産ではない−伊勢神宮
(2006-06-02)

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 5月31日、三重テレビで「時を紡いで〜遷宮・お木曳の記録〜」という特別番組が放送されました。全編ハイビジョンで制作されたこの番組は、伊勢神宮の式年遷宮についてのドキュメンタリーでした。式年遷宮とは、簡単に言いますと20年に一度、伊勢神宮の社殿などを新築する行事のことです。伊勢神宮の建物や鳥居、橋などは20年に一度造り替えられるのです。前回遷宮が行われたのは1993(H5)年。次回の遷宮は2013(H25)年です。その2013(H25)年に向けて既に行事は始まっています。今回の番組は、新しい社殿に使う木を木曽の山から切り出す昨年5月の「山口祭」から、その木材を神域まで運ぶ「お木曳」を記録したものでした。

 番組は、ただ行事を追いかけるだけではなく、デンマーク人建築家のスヴェン・ヴァスさんの目線から、伊勢神宮の式年遷宮が持つ意味を改めて考察することで、式年遷宮そのものに興味を持てる作りになっていました。

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 式年遷宮が始まったのは、諸説ありますが内宮が690(持統天皇4)年、外宮が692(持統天皇6)年といわれています。それ以降、延期などはあったものの1,300年以上に渡って20年ごとに式年遷宮は続けられているのです。前回1993(H5)年が第61回、次回2013(H25)年が第62回です。

 20年に一度立て替えを行うのには様々な意味があります。もちろん社殿の老朽化という面もあるのですが、番組によると20年という期間は、技術の伝承にとても良いのだそうです。20年に一度立て替えを行うことで、建築手法を後世に伝えていくことができるのです。

 番組では、木曽の山から切り出された「お木」が、長野、岐阜、愛知、三重と木曽川沿いの街を運ばれる様子と、伊勢まで運ばれたお木を、神領民が神域へと運ぶ「お木曳」の行事を紹介していました。木曽川沿いを運ぶのは、かつてお木が木曽川の水運を利用して運ばれた名残なのだそうです。木曽川沿いの人々にとっては、これが唯一触れることができる遷宮の行事となります。そして伊勢では、地元の人々が威勢良く街中を運ぶのですが、一歩神域に入ると一切声を出さずに身振り手振りで安置するのです。神さまとの会話は言葉ではなく心でする、ということのようです。

 番組中のスヴェンさんの言葉のなかで、印象的だったものを紹介しましょう。

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