イベントレポート

お雛めぐりの目玉「ひなミッド」高さ4mの11段飾り!瀬戸蔵

記事公開日:2015年2月18日 更新日:

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★その数なんと約1,000体!陶器・磁器・ガラスの創作雛がずらり
★吹き抜けの上からは長さ6メートルのつるしびな
★3月8日(日)まで瀬戸市の瀬戸蔵で

 せとものの街、瀬戸市でこの季節に毎年開かれているのが「陶のまち瀬戸のお雛めぐり」。展示されているお雛さまをめぐるイベントは各地で開かれていますが、やはり瀬戸は陶器の街ですから、陶雛が中心となります。なかでも目玉なのが、まるでピラミッドのような雛飾り「ひなミッド」。今年も大迫力の姿を見に多くの方が訪れています。

 今年初節句を迎える娘と一緒に見に行ってきました。と言いましても、まだ5ヶ月ですので本人は何のことやらでしょうけれどもね。

瀬戸の観光はまずここから!「瀬戸蔵」

 今から10年前。瀬戸が大変身したのが2005(H17)年です。熱心に誘致活動をしたものの、結果的にはメイン会場を隣町に取られてしまった「愛・地球博」。駅前のホテル計画が頓挫して消滅したり、高架道路の環状線建設が見送られるなど、絵に描いた餅がどんどん絵で終わっていく中、実現したのが「瀬戸蔵」です。

 かつて瀬戸市民会館があった、国鉄記念橋駅の南側。それまで、せとものの瀬戸に来ても、瀬戸の街自体を紹介する施設が見当たらない状態だったところに、観光の拠点施設として2005(H17)年1月にオープン。1階には地元作家の作品が並ぶショップ「瀬戸蔵セラミックプラザ」や喫茶、レストラン、2階には瀬戸蔵ミュージアムがあります。

 そんな瀬戸蔵に、この時期たくさんの人がやってくるお目当て、それが「ひなミッド」です。

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街じゅうがお雛さなの瀬戸のお雛めぐり

「陶のまち瀬戸のお雛めぐり」は今年で14回目。この瀬戸蔵だけでなく、銀座通り商店街の「銀座お雛さまストリート」や、末広商店街の「すえひろ雛アーケード」、窯垣の小径「瀬戸のお雛めぐりin洞(土日祝のみ)」など、瀬戸の中心部各地がお雛さま一色となっていまして、また、地元FMラジオ局のスタジオや飲食店、ギャラリーなどもそれぞれ「お雛さまギャラリー」として、街あるきをしながらお雛さまを楽しめます。

 土日祝限定ですが、この「瀬戸蔵」を集合場所として無料の「みどころガイドツアー」がありまして、約90分でボランティアガイドの案内を聞きながら、商店街、古民家、新世紀工芸館という施設を見てまわることもできます。

 さらに今年は陶祖800年祭記念も兼ねていまして、4月の18、19日には「せと陶祖まつり」も盛大に行われると思いますので、お雛めぐりとは別にそちらも楽しみです。

 さて、ひなミッドです。

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高さ4メートルの11段飾りは4面それぞれ違う味わいが

 ひなミッドは、その高さ約4メートルの11段飾りです。飾られている雛人形の数はなんと約1,000体。どれも創作雛となっていまして、陶器・磁器・カラスでできた個性的なお雛様がこれでもかと並んでいます。

 陶器、磁器はわかるけど、ガラス?と思われるかもしれませんが、実は瀬戸市は、ガラスの原料である珪砂の一大生産地でして、国産の天然珪砂のほとんどは瀬戸市から採掘されているのです。なので、せとものの瀬戸だけでなく、ガラスの瀬戸でもあるのです。

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 西面には、地元陶磁器メーカーのお雛さまがずらり。かつて瀬戸でお勤めをさせていただいた頃には、よくお見かけした会社名ばかりです。しっかりお雛さまのものから、まるっこいかわいらしいものまで、それぞれに個性が出ていて、陶磁器ならではのぬくもりが伝わってきます。

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 反対の東面は「陶とガラス産地のお雛さま」と題して、全国12の県から16の団体による各地の創作雛が並んでいます。富山県や石川県、岡山県のガラス工房や、佐賀県の有田焼、栃木県の益子焼、三重県の四日市萬古焼、県内の常滑焼に...、瀬戸側からは普段はなかなか壁を感じる岐阜県の美濃焼まで。各地の表情を見られます。

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 一方の南面は「オリジナル絵付雛」です。全国で唯一の瀬戸ならではの「窯業高校」である、県立瀬戸窯業高等学校の生徒たちや、職業能力開発施設である県立窯業高等技術専門校の生徒、さらには「ノベルティ・こども創造館」や「新世紀工芸館」のスタッフによる絵付雛ずらり。

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 そして正面・北面には手作りの創作雛が。地元のアトリエや作家さんの作品が並んでいます。西面の地元企業による作品の個性とはまた違い、まさに独創。一点ずつじっくりと眺めていると、あっという間に時間が過ぎていってしまうほどに、それぞれにこめられた作家さんのメッセージが伝わってきます。

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 さらには、そんな高さ4メートルのひなミッドの上から、吹き抜けに吊るされているのが、古布で作られた高さ約6メートルのつるしびなです。ひなミッドと相俟ってとても華やか。初節句のわが子とともにたくさんの写真を撮ってきました。

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ショップでも目移りしてしまいます

 陶雛をこうやって眺めていますと、雛人形とはまた違い、この時期に思わず家に飾りたくなってしまうのが心情です。そんな気持ちで「瀬戸蔵セラミックプラザ」を覗いてしまうと...思わず買ってしまいますよね、これは。

 私の母親が仲良くさせていただいていた作家さんの作品も並んでいました。わが家には、同じ作家さんの作品がたくさんあるのですが、やっぱりなごみます。

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 いやいや、買うだけじゃなくて、絵付け体験がしたい!という方。残念ながら、このひなミッドに飾られるための絵付け体験は既に終了しているのですが、土日には「彩土・練上ひなづくり(2/21・22)」「色絵付お雛づくり体験(2/28・3/1・7・8)」などが開催されており、1,500円で体験でき、送料は別途ですが焼成後に送っていただけるので、あなただけのお雛さまも作ることができます。

 やさしい土のぬくもりを感じつつも大迫力で表情豊かな、陶のまち瀬戸のお雛めぐりとひなミッド。ただ、これだけ積んであると、ドンって何かぶつかったりしたら、そりゃまあ大変なことになりますから、例え感激しても、ひなミッドの傍らでよろめいたりはしないようにお気をつけください。

関連情報

瀬戸市観光情報公式サイト・せと・まるっとミュージアム

瀬戸蔵(愛知・瀬戸市)MAP

瀬戸蔵

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